俺は俯瞰でこの光景を見ているのだろうか
やっぱり俺は、どこか人の死に対してラインを引いているところがある。
何でそう思ったのかわかんないけど
でもそう思った。
メールが来た
俺はまさかと思ってたよ。
俺より先立つと思ってなかった。
なんでだろう
ついこの前まで一緒に喋ってた。
友達のライブに行ったときも、よく一緒になって絡んでた。
彼女もいたし、俺よりもできてる人なのに。
なんでだろう
俺より先立った・・・
まさかな・・・
俺は泣かないと誓った。
列に並ぶ。
『次の方どうぞ』
正面に見える遺影。
屈託のない笑みを浮かべてた。
俺は泣いた。
声が枯れるほどじゃない。
だけど泣いた。
でも誓ったから。
俺は泣かないって。
だから、堪えた。
でも堪えたら余計に瞳に滲む涙。
拭っても取れなかった。
焼香をあげて立ち去る。
この前までいた君はもういない。
君が死ぬのは運命だったのなら
初めからわかっていたら
きっと避けられただろうか。
それとも運命のいたずらなのかな。
俺が代わってあげられたら・・・なんて言わない
俺はもっとやりたいことがあるから。
もし、死ぬ運命が先に見えるのなら
俺は運命に抗いたくなった。
ふざけやがって 畜生
やはり俺は俯瞰でものを見ていたんだ。
そんな1日
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